IYOG2022国際開会式@ジュネーブ
2月10日と11日の2日間にわたって,スイス・ジュネーブのPalace de Nations において,国際ガラス年の開会式が盛大に執り行われました。会場となった人権と文明の同盟の間(Human Rights and Alliance of Civilisations Room:写真1)は,天井に壮大な装飾が施された厳かな雰囲気の空間で,開会式の模様はweb TVで全世界にライブ中継されました。(2月10日は66ヶ国から3100件の、11日は72ヶ国から4211件のアクセスがありました。)
30件にわたる講演では,ガラスが人類に対して果たしてきた過去,現在の役割が様々な角度から紹介され,国連が提唱するサステナブルな未来の社会に向けて,どのようにガラスが貢献していくかについて議論されました。日本からは3名の講演者が登壇し,国際社会の中で日本がいかに大きな貢献を果たしているかを印象づけました。
AGCの杉本直樹氏は,日本人の中で唯一現地にて講演し,都市景観にも配慮した5G時代の窓ガラスの最新技術を紹介し,IT時代に窓ガラスが果たす新しい役割を強調しました。住友電工の大西正志氏は,インターネットの根幹を支える光ファイバーについて講演し,日本で生み出された光ファイバーの製法と卓越した大容量伝送技術が,現代のIT社会を築き,また将来の発展を支えることを紹介しました。作家の樋口主明氏は,自身の作品に込めた想いと自然や他の生き物との共生の重要性を述べ,映し出された美しい数々の作品は,聴講者の目を釘付けにしました。
講演者のひとりである杉本氏によると,多くの参加者は現地で関係者と久しぶりの直接対面を果たし,ガラス時代の到来をお互いに祝福し合う場面が多数みられたということです。開会式の終わりには,国際ガラス年国際実行委員会のアリシア・デュラン委員長と,ラインハルト・コンラッドICG会長(写真2)から,ガラス時代の到来と,それを次世代の若者をはじめとした世界中の人々に伝える大切さを強調する締めの挨拶があり,高揚感とともに会は終了しました。
なお,開会式の模様は国連のUN Web TVの録画で視聴することができます。
(広報分科会・前田)